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なんか今そんな気分なので・・・
ちょっと他に需要の見込めない、覚醒妄想と粗雑なプレイメモを折り畳みに。
ネタばれ要注意。
3dsとかPSPだと反転はできないので、折り畳みが好きです。
槍の手入れを終えて、食事の仕度でも手伝いに行こうかとカチュアが立ち上がったときだった。部屋の外からカチュアを呼ぶ低い声がした。はい、と応える声が少し震えて高くなってしまったを、彼に悟られただろうか。カチュアは既に赤い自分の顔には気づかないままそんなことを考えた。外に立っている存在は、それほどまで彼女に絶大な影響力がある。
「カインさん」
扉を開けると、カインは両手いっぱいに紙袋を持って立っていた。目を合わせようと思うと結構な身長差があるのでカチュアがカインを見上げるような按配になるのだが、彼女の目線からは紙袋に阻まれて彼の顔は見えなかった。どうやら買出しから帰ってきて、そのままカチュアの部屋に寄ったらしかった。
「……すごい荷物ですね」
率直な感想を述べると、カインは紙袋の間からひょこりと顔を出して笑った。悪戯の見つかった子供のような顔、とその顔を形容しかけてカチュアは自分で笑いそうになった。自分より幾つも年上の立派な騎士に、それはないだろう。けれどカインは偶に、びっくりするほど屈託のない表情をして笑う。カチュアはその笑顔が好きで、その表情を見るたびにやわらかい気持ちになるのだった。
「ああ、久しぶりの買い物だったし。カチュアはもう済ませたのか?」
「どうしても直ぐいるものだけは先に買って来ましたけど。後でエストの買い忘れをチェックしてからもう一度街に出るかも」
「なるほど。さすがにしっかりしてるんだな」
「よく言われます……」
横から口を出しちゃうから、エストがいつまでもどこか抜けているのかもしれない。そう言って苦笑すると、カインはいいんじゃないか、と他人事のおおらかさで笑い飛ばした。それはそれで、いいじゃないか。まるごと包容して許容してしまう彼の懐の深さは一体どこから来ているのだろう。カチュアは彼と言葉を交わすたびそんな疑問を抱く。あまりにも彼が自分に対して寛容なので、時々甘えすぎてはいないか不安になる。それを口にしたところで、彼はにっこり笑ってそれすら許容してしまいそうだから、カチュアはいつもその疑問をしまってしまっている。
「ところで、どうしたんですか? 見たところまだ部屋にも帰ってなかったみたいですけど」
「そうそう。少し珍しいものが手に入ったから、おすそ分けに来たんだよ」
カインは紙袋を床に置いて、その中から一つ、小さな包みを取り出した。はい、と手渡されて両手で受け取る。手のひらに乗るほどの大きさのそれからは、仄かに甘ったるい匂いがする。
「チョコレート、ていったかな。異国のお菓子だそうだ」
「え……いいんですか?」
「もちろん。君に買ってきたものだし。今日はそのチョコレートのある国では、大切な人にチョコを添えて贈り物をする日だそうだから」
言われて、カチュアは自分の耳がさっと耳まで赤くなっていったことを自覚した。大切な人。大切な人。その部分を勝手に脳内でループ再生してしまった。彼のこういうさり気なさは、嬉しいけれど半面、すごく気恥ずかしい。どこまで甘やかされてしまうのか。好きだとか大切だといってくれることが、どれだけ嬉しいことなのか彼は分かっているのだろうか。
彼に対して疑問は尽きない。どうしてそんなに優しくしてくれるんですか。どうしてそんなに言葉をくれるんですか。どうして――。けれどカチュアはそれらを一言に集約してカインに返した。
「カインさんどうして私にチョコレートをくれたんですか?」
答えは、想像がつきすぎるけれど。
優しくて、自分に寛容な彼ならきっと望んだとおりの言葉をくれることを、カチュアは確信していた。
三姉妹の仲でカチュアがワーレンで来たのは一番アリティア語の成績が良かったからとか……
朝華的にはカチュアはアリティア人の血が流れていながらマケドニアに捨てられた子なので。
何故かしらすんなり入ってくるという。
言葉を聞くと、「あ、これ知ってた」みたいなのがあったり、音楽を聴くと続きが分かったりする感じ。
カインは思いもしないものをカチュアと共有できたことにどきどきしてくれれば私が満足。
でもマケドニアで育てられてるから基本的には簡単な会話しか出来ないとか。
たどたどしいアリティア語を話すカチュアが萌えポイント(笑)
がんばって聞き取ろうとするカインも萌えポイント(笑)
そして言語のいらないジェスチャーでの意思疎通、と。
ここまで含めて浪漫だと思う次第。
世界史の授業受けてると、どうしても言語のことが気になる……
中国人から製紙法を教わったって、何語で!? ジェスチャー!? それとも?
みたいなね。