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「『白石のくせにガキやな!』
「……白石どないしたん」
「え、先生覚えてへんの?」
「それ俺が言うたんやっけ」
「はい」
「マジでか」
「マジです」
「いつ?」
「ダメ、それはセンセが自分で思いださなあかん」
「いや、全く思い出せん。無理。限界です」
「何の努力もしいひん人に教えるわけにはいかへんです。即白旗挙げよって」
「あー……お前にそういわれると返せる言葉がないな」
「そないなこと言わんともうちょい構ってくださいよ」「……白石どないしたん」
「え、先生覚えてへんの?」
「それ俺が言うたんやっけ」
「はい」
「マジでか」
「マジです」
「いつ?」
「ダメ、それはセンセが自分で思いださなあかん」
「いや、全く思い出せん。無理。限界です」
「何の努力もしいひん人に教えるわけにはいかへんです。即白旗挙げよって」
「あー……お前にそういわれると返せる言葉がないな」
「何やそれ白石! 絶頂より数倍ドン引きやわその台詞」
「酷いわあ、後で新部長にチクったろ」
「やめて財前に言葉の暴力振るわれるん嫌やわ」
「そんな金ちゃんと似たりよったりのこと言い寄って……ま、エエけど。それで、思い出した?」
「全然」
「えー…ほんまにだめ? あかん?」
「アカン、何やったっけ」
「……今年度の春に、一回だけ俺部活無断欠席したんやけど……」
「無断欠席」
「え、これでまだだめ?」
「無断欠席……あ、」
「分かった?」
「あー……あったなあ、そんなこと」
「あったっしょ」
「あったあった。最初はトイレ行ったんやと思っとったらそのまま帰って来ぃひんかったやつな。で、翌日話聞いたら定期圏内でうろうろ徘徊してたっちゅー」
「そう。千歳とかんこと普段注意してるくせに、自分がこれじゃ示しつかんと思うてめっちゃヘコんでたんすけどね」
「はいはい、あー、言うたかも」
「オサムちゃんめっちゃ嬉しそうやったんで、結構びっくりした」
「教師としては注意すべきかもしれへんけど、人間としては丸やれると思うたわ。せやせや、話聞いてほんまお前ちゃんとした大人なれると思た」
「なんで?」
「まっとうな人間になろう思たら、ああいう子供の内にやっとくべきヤンチャとかをちゃんとしておかなならん。……分かるな」
「なんとなくは」
「珍しいな。それで全然構へんけど。やー……とにかくあん時は驚いた。お前いい子ぶるからああいう思い切りのいい行動にも出れるんかと思って感動したわ」
「せやったんや」
「せやで。あー、忘れててすまんかった」
「ううん、おおきに。裏話聞かせてもろて嬉しかった。……なあセンセ」
「何や」
「あの言葉がな、俺オサムちゃんに言ってもろた中でいっちゃん嬉しかったかも」
「……あほ、それは自分で自分買いかぶりすぎやったんや。お前なんかあいつらん中じゃ落ち着いとってもまだまだガキやで」
「うん、知っとるよ。でもあいつらと居ると俺が一歩引くことが多かったと思うのも本当で、オサムちゃんはそゆとこを『自分で自分買いかぶりすぎ』言うたんやろ?」
「白石、お前めんどくさ」
「……うん」
「ガキなんやから、もっと気楽に生きてもエエのにな。まあ、悩むのもガキの特権や」
「……オサムちゃんなんでも子供ならエエと思っとるの?」
「お、エエこと言うな。人生のお約束は高校生までに経験しとき! 大人になってからできても大人になったら意味のないことなんかたくさんあるで。ケンカとかな」
「サボりとか?」
「せやで、お前みたいな性格んやつはサボってイイことあるんはほんまにガキの間だけや。自分の責任で、好きなようにやれ。……まあ尤も、こういうんはちゃんと自己責任で管理できるお前やから言うんやけどな」
「……ん、おおきに!」
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