「……ったく、人の頭見るなりキノコ料理食いたいとか言いやがって。あいつ絶対、全国で下剋上してやる…」
「あれ、確か自分氷帝の二年生の……」
「日吉若です。アンタは四天宝寺の白石さんですよね」
「ああ、俺が白石やで。そらそうと、うちのゴンタクレ見かけんかった？」
「あの騒々しい奴ならさっき向こうで話しかけられましたよ」
「それほんま？　おおきに。助かるわ」
「あの……」
「ん？　何や？　悪いけどちょお急いでるから、急ぎの用やなければ後で自分の宿舎まで聞きに行くけど」
「あいつに伝言して頂けますか」
「ああ、ええで」
「俺のこと、二度とキノコと呼ぶな、と」
「……すまんなあ、金ちゃんまたやったんか」
「また？」
「いやな、この前立海の二年のことワカメー呼んでトラブル起ことるんよ」
「ああ、切原と」
「そうそう、切原クン」
「あいつはものすごい短気で有名ですから」
「うん。仲裁手伝ってくれた柳もそう言っとった。……おおきにな」
「何がですが？」
「金ちゃんと揉めんでくれて。あの嵐は何せ爪痕残すことがごっつ得意でなあ。とにかく後始末の量が半端ないんやけど、日吉クンみたいに大人な対応してくれる人がおると随分こっちも助かるねん」
「はぁ……」
「せやから、おおきに」
「……次はないと思ってくださいよ」
「十分や。んじゃ、俺はあのゴンタクレの首根っこ捕まえに行くから。またな！」
「また会うときは試合でもしてくださいよ。四天宝寺の部長にも下剋上だ」
「受けてたったるわ。そう簡単には勝たせへんで、覚悟しとき」
「はい。それじゃ、あいつに本当によく言い聞かせてくださいよ。二度目はごめんですからね」
「安心しぃ。キノコ撤回させたるわ」
「じゃあ、また」





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ドライビングスマッシュサイド王様ネタ。
実は白石に「大人な対応」って言われてちょっと嬉しかった日吉若中学二年生かわいい。
DSやってない人向け補足；
DSとは全国大会前の十日間を使った合宿の中で、
学校混合４名のチームに分かれて大会優勝を目指し練習を重ねるゲームです。
この話はその合宿中のひとコマだと思ってもらえるとありがたい！